地震防災学 

1章 都市災害と都市防災学

日本列島付近のプレート
太平洋プレート フィリピン海プレート 北アメリカプレート ユーラシアプレート

都市災害
居住空間を支えていた技術なりその集積としての人工的構築物なりが、何らかの原因により破壊されたとき、居住空間としての機能が失われることによって被害として顕在化する場合、ならびに、その高密度化のゆえに被害が拡大する場合に総称される災害概念

都市化に伴う災害
①急傾斜における地盤被害
②崖下開発における土砂崩れ被害
③宅地細分化による空隙の消失に伴う延焼危険の増大
④帰宅困難者

ライフラインや公共サービスの停止も被害として挙げられる。

都市災害の特長

被害の特長 「継続性」「波及性」
どちらも時間と共に蓄積する「フロー被害」と言える

災害で
①復旧が早ければ被害は少なくなる
②需要が減少し、被害が少なくなる(例:娯楽施設)
③需要が拡大し、被害が拡大する(例:病院)
の種類がある。

被害
 人的被害 ― 生命・身体的被害
      ― 人的機能被害

 物的被害 ― 財産価値の損失
      ― 物的価値被害

被害の波及性
直接波及被害
機能的、空間的ネットワークを通じて、物理的に他の地域または組織に伝達する被害 

間接波及被害
社会経済システムのなかで、情報を通じて伝達する被害

対策
構造的対策 非構造的対策
相互が影響しあってシステムを成立させているため、要素の強化と同時に相互を繋いでいる
リンクの強化が不可欠である。

法や規制などルールの整備と組織体制の確立
 防備体制の充実
 人材の育成
 災害管理技術の向上
 防災情報システムの整備
5つの対策を総合的に実施することによって一体として強化される

 

2章 
明治以前の防災都市計画

明治以前

都市火災対策(例:江戸城下の火除地や火除堤)

明治から戦前

洪水に対する防御が著しく進む(例:1896河川法 1897砂防法森林法)
1872年 「銀座煉瓦街計画」があったが失敗
1880年 防火路線並二屋上制限規則
1919年 都市計画法
1922年 「防火地区」の指定
1923年 関東大震災 後藤新平による「帝都復興計画」
    99%が地震後の火災によるものであった。
    理由としては、急速な都市化による家々の密集していたことが
    火の回りを早めた
1937年 防空法 1941年に改正で強制疎開による空地帯が作られる(疎開空地)

戦後

1946年 戦災復興都市計画 立案 緑地地域制 土地区画整理 広幅員道路計画

1950年 国土総合開発法 8~10%が防災対策関係費に

    建築基準法 防火地域 準防火地域 の指定
1952年 耐火建築促進法 不燃建築への建て替えが促進
1963年 研究学園都市を筑波に建設することを決定
真の目的は東京の過密対策である

まちづくり協議会
 周囲を延焼遮断帯で取り囲むとともに、内部は区画ごとに住民によって協議会を作成し、都市の防災まちづくりを促進しようというものである。住民参加型だ。自覚と努力を如何に顕在化し、結集していくかが決め手になっている。

土地開発事業

公共施設が未整備の杭域において地検すあから少しずつ土地を提供してもらい。一部を売却することで資金の一部にしながら道路・公園の整備をしていく。

 

重点整備地域においては

修復型事業 規制・誘導策 基盤整備型事業を組み合わせて展開していく。

PDCAサイクル

Plan(計画) Do(実行) Check(評価) Act(改善)

 

3章 都市防災の目標と評価

地震の危険性を測定する方法には、大きく以下の3種がある

①ハザードマップ 地震が起きやすい地域について、この地表面はどの程度の揺れになるか、液状化は起こるのかを地盤の特性から推定して図化したものである

②地震被害想定 ある特定の震源で特定の規模の地震が、特定の季節・時間に発生したと想定した場合、地域にどんな被害が発生するかを想定するもの。問題点として、事故区別の滞在人口の推定があげられる。この問題点に関しては「パーソントリップ調査」で近年は信頼性の高い推定が可能となってきた

③地域危険度 丁町目程度の単位で知人に対してどの地区がどれだけ危険かを相対評価したもの。規模や発生時季を特定せず、同一の地震を仮定し、かつ時間、季節の芸金を前提とした比較を行っている。

 

災害リスクマネージメント

非構造的対策が重要となってくる

地震災害被害

平時 → 発災 → 応急対応 → 復旧 → 復興 → 平時

という災害サイクルのなかで表出する社会現象ととらえるとき、被害軽減のために投入する人的・社会的・経済的資本を計画論的立場からいかに配分するかという視点から災害対策を考えるのが「災害リスクマネージメント」の考え方だ。

リスクマネージ面とにはリスク分析、リスクアセスメント、リスクマネージメントの3つ分析手順が含まれる。災害の場合は、直接被害の発生そのものを軽減する方策(リスクコントロール)、被害を保険などに転化あるいは十分な復興資金を調達して被害の波及を最小にする方策(リスクファイナンス)とがある。

 

地震被害とリスク概念

リスクの定義に関するこれまでの議論は大きく3つに分類される

①損失のチャンス(機会)と考えるもの

②損失の不確実性と考えるもの

③損失の変動または乖離と考えるもの

 

社会経済的影響の最小化と+への転化の政策は復興支援金がどれだけ投入されるか世界的な市場動向をにらんだ特例的な金融政策を適切に実施されるかどうかが鍵となるだろう。

 

影響の計測

マクロ的方法

GDPなどのデータを基にどのような変化があったかを分析する。

ミクロ的方法

現地調査に基づくもの。コスト的な問題もあり、継続調査が難しい。